さつまいもは、収穫後しばらく寝かせると、甘みが増すと言われています。
この現象を「追熟」と呼びます。
追熟させることで、さつまいものデンプンが糖に変わり、甘みが増すのです。
しかし、追熟には時間がかかります。一般的には、2週間から1ヶ月程度が必要です。
そこで今回は、さつまいもの追熟を早めるための方法を詳しく紹介していきます。
さつまいもの追熟を早める方法
さつまいもの追熟を早めるには、適度な温度と湿度が必要です。
追熟に適した温度は10~15℃。
この温度帯では、さつまいものデンプンが糖に変わりやすいと言われています。
温度が低くなりすぎると、低温障害になり傷みやすくなるので注意が必要です。
湿度は、85~95%。
乾燥しすぎると、さつまいもが水分を奪われてしまい、追熟が進みません。
温度と湿度をうまく利用した追熟方法も合わせて紹介していきます。
新聞紙に包んで置く
新聞紙でさつまいもを包むと、温度と湿度を一定に保つことができます。
また、新聞紙は吸湿性と通気性に優れているため、さつまいもにとって最適な環境を作ることができます。
- 土がついたままのさつまいもを、1本ずつ新聞紙で包む
- 風通しの良い場所に、一定期間寝かせる
すぐに食べる予定のないさつまいもであれば、数週間寝かせて、甘みが増したところで食べるのが良いですよね。
新聞紙で包んださつまいもをダンボールに入れると、さらに温度と湿度を一定に保つことができるので、追熟が早く進みます。
アボカドも追熟することで完熟し、美味しく食べることが出来ることをご存じでしょうか?
切った後のアボカドが固く、柔らかくする方法を知りたい方はこちらも合わせてご覧ください。
さつまいもの追熟の注意点
さつまいもの追熟を行う際には、以下の3点に注意してください!
洗わない
さつまいもを洗ってしまうと、表面の皮が傷んでしまい、追熟が進みにくくなります。
また、水に濡れることで、さつまいもが傷んでしまう可能性もあります。
傷つけない
さつまいもを傷つけてしまうと、そこから傷が広がり、腐敗してしまう可能性があります。
さつまいもを扱う際は、丁寧に取り扱いましょう。
冷蔵庫に入れない
冷蔵庫の低温は、さつまいもの追熟を妨げてしまいます。
さつまいもは、室温で保存しましょう。
さつまいもの追熟完了の見極め方
さつまいもの追熟が完了し、食べ頃なのかを判断する基準について解説していきます。
皮の色
さつまいもの皮の色が濃い紫色になると、追熟が完了したサインです。
収穫直後のさつまいもの皮色は薄めのピンク色ですが、追熟が進むにつれて、徐々に濃い紫色になっていきます。
先端の柔らかさ
さつまいもの先端が少し柔らかくなるのも、追熟が完了したサインです。
指で軽く押してみて、少し弾力を感じるようであれば、追熟が完了しています。
甘い香り
さつまいもから甘い香りがするようになったら、追熟が完了しています。
追熟前のさつまいもは、ほとんど香りがありません。
その他
上記以外にも、以下のような点で追熟完了かどうかを判断することができます。
- 重量: 追熟が進むと、さつまいもの水分が蒸発して、重量が軽くなります。
- 形状: 追熟が進むと、さつまいもの形が少しふっくらとします。
追熟しなくても簡単に美味しく食べる方法
追熟するには、やはり時間がかかってしまいます。
すぐに食べたい方は、こちらの方法も試してみて下さい。
オーブンで加熱する
オーブンで加熱することで、追熟を促すことが出来ます。
- 洗ったさつまいもをアルミホイルで包む
- 余熱なしで160℃、90分焼く
- 粗熱が取れたらオーブンから取り出す
すぐに食べない場合は、冷めるまで庫内に入れておくと甘さが増します。
少し時間がかかってしまうため、オーブンを使うかもしれない夕飯時間に行うのではなく、夜寝る頃に加熱し、朝まで庫内に入れて朝食べるのがおすすめです。
炊飯器で加熱する
炊飯器で炊くことで、早く追熟が進み、おいしく食べることが出来ます。
- 水洗いをしたさつまいもを炊飯器に入れ、3合目まで水を入れる
- 玄米モードで炊飯する
炊飯器の中に入る量は限られていますが、こちらも手間がかからず、簡単に作ることができます。
さつまいも追熟を早める方法とは?まとめ
さつまいもの追熟を素早く進めるためには、温度と湿度を調整し、新聞紙で包んだり、ダンボールに入れたりして、最適な環境を作ることが大切です。
追熟することによって、糖度が2倍以上になると言われているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
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